歯磨き粉ランキングの秘密
あなたは、自分にとってどの歯磨き粉がベストなのか分かりますか?
そして、どの歯磨き粉が安全なのか知っていますか?
あまりにも歯磨き粉が多いので、どの歯磨き粉を使えば良いのか迷ってしまいますよね。
そんな時に参考にしたいのが、「歯医者さんがおすすめする歯磨き粉ランキング」ではないでしょうか?
ところが、それらの歯磨き粉ランキングは、個人の偏見で記事を書いていることが多く信ぴょう性がないかもしれません。
今回の記事は、歯磨き粉を正しく選ぶために、色んな角度から説明しています。ぜひご参考にしてください。
※この記事はオーラルウェルネス歯科医院院長ファストロ滋子医師により監修を受けた記事です。
オーラルウェルネスクリニックへのお問合せ先 https://oralwellness.jp/
この記事の目次
歯医者さんがおすすめなのは?
ネットで、「歯医者さんがすすめる歯磨き粉」や「歯磨き粉ランキング」と検索すると、あるわあるわ、歯医者さんのおすすめの歯磨き粉が紹介されたサイトが沢山出てきます。
どのようなものがあるか(商品名はふせて)ご紹介します。
- フッ素が多く含まれている
虫歯予防にフッ素が良いと言われています。しかし、日本では、フッ素濃度は1000ppm以下と決められています。これ以上多いと危ないかもしれないからです。 - 発泡剤が含まれない
泡が立つと、歯みがきをしていてもきれいに磨けているようで気分が良いかもしれませんが、泡に隠れてしまい、細部まで丁寧に磨けないこともあります。 - 研磨剤が含まれない
市販の歯磨き粉の99%以上に研磨剤が入っています。研磨剤が入ってる理由は、「簡単に汚れを落とせるから」だと言われています。しかし、プラークは粘ついた液状のもの。歯ブラシに何も付けなくても軽くこするだけで取れてしまうものです。 - 薬用歯磨き粉
歯周病の人は、薬用歯磨き粉をすすめられるようですが、歯周病は薬用歯磨き粉で治ると勘違いしたら大変なことになります。歯周病になったら歯科治療を受け、歯石を除去してもらう。そして、丁寧にブラッシングケアをするのが基本です。歯科で治療も受けず、そして、歯石も取らずに、薬用歯磨き粉で磨いていたら、どんどん歯周病が悪化するかもしれません。 - 知覚過敏用の歯磨き粉
知覚過敏といっても、状態(程度)が様々で人によってかなり違います。軽い知覚過敏であれば、専用の歯磨き粉で痛みを抑えることが出来るかもしれません。でも、歯肉が下がって歯根部の象牙質があらわになっていたり、エナメル質が欠けている状態の場合には、歯科治療を受けないといけません。「しみる」からといって、どれも同じように考えていたら大変なことに。 - ホワイトニング歯磨きは人気がない?
何故か、歯医者さんがお勧めする歯磨き粉のなかに、ホワイトニング用は多くありませんでした。その理由は分かりませんが、「お勧め」ではないのかもしれません。
以上が、歯医者さんがおすすめする歯磨き粉でした。これだけでは、あまり参考にならないかもしれませんね。でも歯磨き粉の選択を間違えると大変なことになります。詳しくは『一生、「虫歯」の治療をすることに、うんざり?』もご参考にしてください。
これからご紹介するのは、歯磨き粉についてもっと詳しく知ってもらうための記事です。ぜひお読みください。
メーカーだけでもこんなにも!
歯磨き粉製造メーカー(日本歯磨工業会会員)は、これだけあります。
サンスター株式会社、ライオン株式会社、花王株式会社、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社、小林製薬株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、サイアヤ ファーマ株式会社、株式会社サンギ、株式会社資生堂、スモカ歯磨株式会社、アース製薬株式会社NSファーファ・ジャパン株式会社、日本ゼトック株式会社、森下仁丹株式会社
それだけではありません。
一つのメーカーが製造している歯磨き粉の種類は、かなりの数です。もちろん、用途によって分けているので種類も多いわけです。
ですから、日本で市販されている歯磨き粉の種類というのはかなりの数です。そこから、自分に一番合っている歯磨き粉を見つけるのは容易なことではないはずです。
しかし、逆に考えると、あなたのニーズに合った歯磨き粉があるかもしれないのです。
ですから、もっと歯磨き粉について知ってもらうことが大事なのです。
歯磨き粉に含まれる成分は安全?
これから、市販の歯磨き粉の成分について詳しくお話しします。これを知ることはとても重要です。
というのは、歯磨き粉は毎日、口の中に入れるものだからです。どこでも売っているからといって、信じて使うのはいかがなものでしょう?
歯磨き粉を使うまえに、良く知ってから使うのは消費者としての責任かもしれませんよ。
世の中に出ている歯磨き剤(歯磨剤)は大きく分けると6つに分類されています。(日本歯磨工業会による分類)
歯磨き粉の種類は研磨剤の含有量で分類されています。これは、どういう意味があると思いますか?
歯磨き粉=研磨剤?
・歯磨剤:研磨剤が90%以上含まれている。
・潤製歯磨き粉:研磨剤が70%以上含まれている。タバコのヤニ取用。
・練歯磨き粉:研磨剤が60%以下。
・液状歯磨き粉:低粘度の液状剤
・液体歯磨き粉:原液タイプもある。
・洗口液:歯ブラシを用いないタイプ
このように、歯磨き粉は研磨剤が含まれる割合で分類されているのです。知っていましたか?
では、次に歯磨き粉の成分についてどれだけご存じですか?
歯磨き粉の成分を分類すると、基本成分と薬効成分、その他の成分に分けられます。
ラベルに表示されている基本成分って何?
清掃剤(研磨剤):リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウムなど。
歯垢やステインなど歯の汚れを取るために添加している。
湿潤剤:グリセリン、ソルビトールなど。
歯磨剤に適度の湿り気と可塑性を与えるために添加している。
発泡剤:ラウリル酸ナトリウム
口中に歯磨剤を拡散させ汚れを洗浄するために添加している。
粘結剤:カルボキシメチルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナンなど。
紛体と液体を結合させ、適度の粘度を与えるために添加している。
香味剤:サッカリンナトリウム、メントール、ミント類など。
爽快感と香りをつけ歯磨剤を使いやすくするために添加している。
保存剤:パラベン類、安息香酸ナトリウムなど。
商品の変質を防ぐために添加している。
市販の歯磨き粉には、ほとんどにこれらの成分が含まれています。それらを添加する理由は、製造上、使用上の目的のためです。
簡単にいうと、「作りやすいようにそれらの成分を入れている。」、そして、「使いやすいように、それらの成分を入れている。」
そして、この基本成分に加えて薬効成分というものがあります。
薬効成分には、歯を強くするためのフッ化物や、歯周病のための抗炎症剤、殺菌剤や酵素があります。
フッ化物(フッ素)に関しては、歯を強くするというメリットのほかに副作用のリスクがあるという意見もあります。
たしかに、フッ素を使用すると、簡単に虫歯が予防できます。でも、虫歯は正しくブラッシングすれば予防できます。
それに、薬で歯をコーティングしなくても、魚や乳製品を食べることでカルシウムが摂れます。そして、歯を強くします。それが本来の姿ですが、歯科予防は、変な方向に向いている気がします。
また、ほとんどの歯磨き粉には、ラウリル硫酸ナトリウムが使われていますが、こちらもいろんな所から安全性について指摘されています。
ラウリル硫酸ナトリウムは、合成界面活性剤で市販のシャンプーの主成分として使われているものです。それを口に入れるのはどうなのでしょう?
同じように、他の抗炎症剤や殺菌剤も歯周病を予防するためには効果がありますが、毎日使う歯磨き粉なので不安があるという人には、不向きかもしれません。
そして、その他の成分には、次のような成分が入っています。
着色剤、可溶加材(油性成分を溶かすための材料)、精製水、エタノールなどが、添加されています。
これが、一般的な歯磨き粉に含まれている成分です。
あなたは、この成分表をご覧になって、どう感じましたか?
最近になって、このような添加物が入っていない歯磨き粉を望む人達が増えたこともあり、多くの無添加歯磨き粉が販売されるようになりました。
しかし、ここに消費者の落とし穴があるのです。
薬事法という法律がありますが、「無添加」や「自然派」という表現には、特に基準がありません。ですから、たとえ無添加歯磨き粉と表示していても、本当の意味での無添加でないことがあるのです。
本当の無添加歯磨き粉を望まれる場合には、「無添加」表示を鵜呑みにしないで、しっかりと成分表示を見ることが重要です。
「成分表示」はあいまいなことを表示することはできません。ですから、無添加歯磨き粉を希望される場合には、成分表示で確認することをお勧めします。
そして、歯磨き粉を選ぶ時に大事なのは、あなたのニーズに合っているものを選ぶこと。
あなたが、歯周病で困っているのでしたら、歯周病予防のための歯磨き粉を選ぶべきです。
あなたが、虫歯にならないようにすることが最重要なのであれば、虫歯予防ができる歯磨き粉を選ぶことが必要です。
同じように、「舌が白い」ことで困っているのでしたら、虫歯予防に加えて口腔全体のケアもできるものでないといけません。歯を磨くだけでは白い舌は決してきれいになりません。
もし、口臭が気になっている場合には、歯だけではなく、舌や喉を清潔にできるものが必要です。
ですが、残念なことに喉(のど)まできれいにできる歯磨き粉は、美息美人(びいきびじん)の他にはありません。
口臭については誤解が多いのですが、口臭の原因は歯垢だけではありません。口内のほかに舌と喉にも細菌が繁殖するために口臭が発生することが分かっています。
ですから、歯、舌、喉、口腔内すべてを清潔にできるものでないと、本当の口臭予防はできないのです。詳しくは『美息美人(びいきびじん)が歯周病菌を退治している写真』をご参考にしてください。
歯医者さんが本音でおすすめするのは?
あなたは、歯医者さんに「どの歯磨き粉が良いですか?」と質問したことがありますか?
もし、歯医者さんにその質問をした場合、返ってくる答えはいくつか考えられますが、代表的な答えはこんな感じではないでしょうか?
1、「○○歯磨きが良いです。当歯科医院でも販売していますので、帰りに購入してください。」
2、「歯磨き粉は、研磨剤など添加物が入っているので、マッチの頭ぐらいの量をつければ良いです。どの歯磨き粉でも大差ないと思いますよ。」
3、「歯磨き剤には添加物が入っていて良くないので、何もつけずに水で歯磨きするだけで充分です。」
さて、あなたは、どの歯医者さんのアドバイスを受けますか?
まれに、「塩を付けて歯磨きをすると良いです。塩水でうがいすると口臭予防にもなり良いですよ。」という歯医者さんがおられるかもしれません。
しかし、このような医学的知識の薄い歯医者さんのアドバイスはおすすめできません。
その理由は、塩の歯磨き効果に疑問があるだけではなく、毎日、塩をなめていると舌が塩味に慣れてしまい、塩分量の多い食生活になってしまうことが危ぐされます。
塩の過剰摂取は胃癌や高血圧などリスクが高くなるので注意が必要です。
「歯磨き粉ランキング」を信じますか?
ここまでの記事を読まれたあなたは、よくある「ランキング」をどう解釈されたでしょう?
そのようなランキングを信じても信じなくてもあなたの自由かもしれませんが、それが本当にあなたのニーズを満足させるものなのでしょうか?
あなたにとって大事なのは、あなたのニーズを満足させる歯磨き粉では?
あなたは何のために歯みがきをしますか?
もし、白くなった舌をきれいにしたいとか、喉の奥が臭いから口臭をなくしたい、さらに、朝起きたときに口がネバネバするから、スッキリとしたいというのでしたら、口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」がお勧めです。
歯磨きをする理由は、虫歯予防や歯周病の予防。そして、エチケット「口臭予防」のためです。最近は口臭予防のために歯磨きをする人が増えているのではないでしょうか?
あなたも口臭が気になっているのでは?臭いは自分では分かりにくいので不安なものです。もし、しっかりと口臭予防をしたいのでしたら、まずは口臭原因を知ることから始めるのが大切。
口臭原因を知るには、こちらの記事「日本口臭学会から学んだ最先端の「口臭の治し方」は意外とカンタン!?」をご参考にされてはいかがでしょう。
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