口呼吸している人が6割→口呼吸が口臭の原因・対策は…
口呼吸なんて私には無関係だと思っていませんか?
ある調査では、日本人の6割が口呼吸だとの報告があります。それに、口呼吸をしていると口臭が起きるっていうことをご存知ですか?
もしかしたら、あなたが悩んでいる口臭は口呼吸が原因かもしれないのです。だったら、口呼吸を改善することで口臭が治るかも。
しかし、口呼吸は自覚が少なく、しているかどうかさえ気づいていないことが多いのです。
日本人の2人に1人以上が口呼吸というのですから、2人いればどちらかが口呼吸をしているのです。それに、日中は鼻呼吸でも、眠るといびきをかいているかもしれません。
いびきは自覚してないことが多いです。家族に「昨晩いびきがうるさかった!」といわれて初めて知る人も多いようです。
このように、口呼吸が原因で口臭を起こしていても分からないので、口臭が改善できない人が多い。
そのため、今回の記事では、「口呼吸を調べる方法と、口呼吸の原因と対策」についてお伝えします。ぜひご参考にしてください。
この記事の目次
口呼吸が口臭原因となる理由
口呼吸をしていると口臭を発生しやすい。
どうしてかというと…口呼吸をしていると、口や喉(のど)が乾きます。
これが問題なわけです。口臭の一番の要因は、口腔乾燥です。
口臭ガスは、口内の細菌がタンパク成分を分解する過程でつくられるのですが、この細菌は嫌気性細菌といって、酸素があると生きられません。
「じゃあ、口呼吸の方が細菌をやっつけるには良いのでは?」と、考えてしまいそうですね、しかし、細菌の多くは唾液中に存在しています。ですから、唾液中に酸素が多いと生きられなくなり、唾液中の酸素が少なくなると活発になるのです。
だから、唾液が多いと口臭がしない。
唾液が多く出るとサラサラ唾液になります。サラサラ唾液には酸素も多量に含まれているため細菌が増えにくい。
反対に唾液が出ないとネバネバした唾液になります。水分が少ない粘ついた唾液の中には、細菌が増え汚くなります。だから、粘ついた唾液は臭いのですね。
唾液が臭いのを治す方法については、こちら「唾液が臭いのは舌が汚れているから。うがいで口臭を洗い流す方法とは?」をご参考にしてください。
また、細菌は口の中を飛び回っているわけではありません。歯周ポケットの中の歯周病菌による膿や扁桃(へんとう)から分泌される粘液の中に混じっています。だから、意識的に口呼吸をして空気(酸素)を取り入れても無意味です。というよりも、口腔内が乾燥するのでかえって良くありません。
意識的でも、無意識でも、口呼吸をすると口臭がするようになるということをご理解くださいね。
重要なので再度申し上げますが、口呼吸で入ってきた空気(酸素)で、細菌をやっつけることはできません。細菌をやっつけることができるのは、唾液です。
細菌に影響を与える酸素は、唾液に含まれているからですね。だから、唾液が多量に出ていると、細菌が増えることがないので、口臭も少なくきれいな息になるというわけです。
唾液について詳しくは『歯磨きしても口がネバネバする原因8つ!唾液の粘つき改善方法はこれ!』をご参考にしてください。
口呼吸が原因でおきる病気や症状
口呼吸は口腔乾燥を起こすため、悪化すると口内や喉に様々な悪影響が出ます。主なものをご紹介します。
- 歯周病。詳しくは『歯周病の原因は…糖尿病、喫煙、歯磨き不足、降圧剤、口呼吸』をご参考にしてください。
- 虫歯
- 口が苦くなる
- 歯が黄ばむなど着色しやすくなる
- 舌苔(ぜったい)
- 舌粘膜に溝ができる
- 舌がヒリヒリする
- 味覚障害
- 口内炎
- 唇が乾く
- 扁桃炎
- 膿栓(のうせん)・膿汁(のうじゅう)
- エヘン虫(喉のイガイガ・咳・痰)詳しくは『エヘン虫が暴れる原因とだまらす方法はコレ!』をご参考にしてください。
- 風邪にかかりやすくなる
これらは、口腔乾燥が大きく影響します。口呼吸と唾液不足の二つが原因です。
ところが、ストレスが多いと唾液が出なくなります。ストレスのある時に出るネバネバの唾液です。粘ついた唾液は酸素が少なく、口臭を作っている嫌気性細菌をやっつけることができません。だから、細菌が増え、さらに口は粘ついていきます。これと同じ状態は、起床時に多く見られるのではないでしょうか。
口がネバネバする。口が苦い。というあの不快な症状です。
舌の上に細菌が増えると、舌苔(ぜったい)ができて舌が真白くなります。口腔細菌が最も多いのは舌苔です。ですから、舌苔が増えると口臭も強くなるのでご注意ください。
舌苔については『舌が白い人は舌苔です。舌苔を取り除く7つの方法とは?』をご参考にしてください。
それだけではありません。
口腔が乾燥すると喉の細菌が増えます。膿栓が出来、臭い粘液が口に流れ込むので口が苦くなる。そして、どぶ臭のような口臭になります!
一般的には、このように唾液が出ないことが影響して口臭を発生することになります。しかし、唾液が出ていても口呼吸だったら、どうなるでしょう?
結局唾液が出ないことと同じことになります。
絶えず口呼吸をしていたら、唾液の水分が蒸発します。すると、嫌気性細菌が一変に増殖をはじめます。
このことが、「口呼吸をしていると口臭が出る」という理由です。しかし、口呼吸の影響はそれだけではありません。
特に、表情筋(表情を変えたり、目や口を動かしたりする筋肉組織)の衰えから始める口呼吸の場合、睡眠時の無呼吸症候群のほか、高血圧や糖尿病などの生活習慣病への影響、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の発症などにも繋がってしまう怖れもあります。
【口呼吸によって起こる様々な症状】
CPウィルスによる口内炎、口臭の悪化
- 扁桃炎
- 皮膚疾患
- 生活習慣病のきっかけ
- 閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の原因に
- 下垂体の活動の妨げ→成長ホルモン分泌の減少など
- 摂食嚥下機能の低下→誤嚥性肺炎などの原因に
- 構音機能障害(滑舌が悪い)
※摂食機能障害の症状として次のことが挙げられます。
- よくむせる
- 食べ物が飲み込みづらい
- ヨダレが止まらない
- 入れ歯が合わなくなった
- 舌がもつれる
- 発音が不明瞭
- 体重が急に減った
口呼吸か鼻呼吸かを調べる方法
口呼吸が口臭を引き起こすということが理解できたと思います。でもご自身は口呼吸なのか鼻呼吸なのか意識していないものです。
口呼吸は自覚していないことが多いのです。私がそうでした。
たとえば、睡眠中にイビキをかく人は、口呼吸をしているからなのですが、本人は寝ているので、イビキをかいていることも知らなければ、口呼吸だということも知りません。
私も家族から指摘されて、はじめて分かったほどです。
人によっては、イビキをしていないのだけれど、普段から口呼吸をしていることがあります。自分では鼻呼吸だと思っていても、口呼吸の人って案外多いようなのです。それは、たとえ口呼吸だからといって、生活に支障はないからでしょうね。
ですから、口呼吸は、他人に指摘されなければ、分からないかもしれません。でも、口臭を改善するためには知っておくことは大事です。
それでは、口呼吸かどうかを調べる方法をお伝えします。
口呼吸の判断方法
1、意識をしていないときに口が半開きになる。
2、唇が渇きやすい。
3、朝起きたときに、喉がカラカラに乾いている。
4、食事のときに、くちゃくちゃと音をたてて食べる。
5、歯並びが悪い、前歯が出ている。
6、片方の歯で噛む癖。
7、イビキ
8、口がへの字になっている。
9、受け口。
これらのことがあると、口呼吸であるかもしれません。
でも、もっと、はっきりと分かる方法があります。それは、ウォーキングです。意識的に鼻呼吸をしながら早歩きをしてみてください。
ふだん、鼻呼吸に慣れていないとすぐに口が開いてきます。そして口呼吸になります。このことで、口呼吸かどうかが判断できます。口呼吸が心配な場合は、是非試してみてください。
この方法を行って、鼻呼吸から口呼吸に変わる速さが顕著であれば、ふだんも口呼吸である可能性が高いです。
睡眠中に口呼吸になる原因
日中は鼻呼吸でも、睡眠中には口呼吸になっていることがあります。だから、ご本人は口呼吸を自覚していないことが多い。
口呼吸になるのは、次のことが原因かもしれません。
- 鼻がつまり口呼吸になる
アレルギー性鼻炎などで鼻水がでたり、鼻がつまると、鼻呼吸ができなくなりますそのため、無意識に口呼吸になっていることがあります。 - 口輪筋の筋力低下で口呼吸になる
口唇の周りの筋肉(口輪筋)が口の開閉に影響しているのですが、口輪筋が低下すると、眠りに入ると力が抜け口が開いてしまいます。そのことで口呼吸になることもあります。 - 低位舌による口呼吸
低位舌というのは、舌筋がおとろえて舌が気管をふさぐ症状をいいます。気管がふさがれるため、自然と口呼吸になります。また、低位舌になると、舌に歯型がつくのですぐに見分けることができます。詳しくは『舌に歯型がつくと口臭が強くなる!舌苔ができる!歯型がつかないようにするには』をご参考にしてください。
口呼吸の予防と改善
口呼吸になると、口腔や喉が乾燥し細菌が増えます。そのことで、膿栓や舌苔もできるので、口臭が強くなります。また、口呼吸は歯周病や虫歯になるリスクも高いです。
他にも、雑菌やウイルスも増えるので風邪などにもかかりやすいです。ですから、口呼吸を改善することが重要です。
口呼吸をしているかどうかが分かれば、口臭を改善するために「鼻呼吸に変える」トレーニングすることをお勧めします。詳しくは『口呼吸⇒鼻呼吸に変えると口臭が消える!?』をご参考にしてください。
でも、鼻呼吸のトレーニングをしても、私のように毎日イビキをかく場合には、直る可能性は、かなり低いかもしれません。
イビキなどで睡眠中に口呼吸をしていると、膿栓が出来たり、舌が白くなりやすく、その結果、口臭も強くなります。
それなのに…このようなリスクを抱えている私が、きれいな息を維持出来ているのは、口臭予防歯磨き粉「美息美人(びいきびじん)」のお陰かもしれません。イビキで口臭になっている場合は、『いびきをかく人は口臭もひどい!?さらに、狭心症や心筋梗塞にもなる』もご参考にしてください。
表情筋を鍛えて口呼吸を改善する
表情筋というのは、顔にある筋肉を指します。顔には20種類以上の筋肉があり、まばたき、口の開閉などの動きのほか、顔を微妙に変化させることで笑う泣くなどの感情を表すことができます。
表情筋は副交感神経とも関係しているので、筋肉を刺激することで自律神経に働きかけることができるようになります。唾液の分泌を促す効果があるので、摂食障害の改善に効果があります。
表情筋は、口周りの筋肉(口輪筋)とつながっているため、口輪筋を動かせば表情筋全体を動かすことになります。
「ぱっぱっぱ、たったった、かっかっか、らっらっら…」と声に出すパタカラ体操を行うことで口輪筋が鍛えられます。他にもお口の体操や舌の体操でも効果が期待できるので、ぜひお試しください。
口呼吸(いびき)で、朝起きた時に喉や口が乾き、口が苦いと困っている場合には、こちらをご覧ください
⇒ 口が苦いときの原因6つと対策
口呼吸をしていると、口や喉が乾燥するために、舌苔や膿栓が出来やすくなります。ですから、いろんな歯磨き粉を使い口臭予防を行っても改善できなかったのかもしれません。本当の口臭原因を探り適切な対策を行うことが重要なのです。
口臭原因について詳しくは、『口臭がドブ臭でもアルカリイオン水うがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・』をご参考にしてください。
→ サイト運営情報
関連記事