舌がんと口内炎の違い!見分け方と注意する4つのポイント

舌がんの見分け方

口の中にできるがんを総称して口腔がんといい、舌がんは口腔がんの半数以上を占めています。がんは、舌のほか、歯肉、上あご、下あご、頬粘膜、口唇にもできます。

口腔がん、特に歯肉がんの腫瘍は、口内炎とできる部分が同じで勘違いすることが多く、ほっておいたら癌だったというケースもよくあります。

また、舌がんの初期は、痛みがないこととしこり以外の症状は、口内炎とよく似ているため見間違えやすいです。しかし、舌がんと口内炎には大きな違いがあるので、この記事にご紹介している見分け方をご参考にしてください。

気になる症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科あるいは歯科医院を受診したり、がん検診を受けて早期発見につなげましょう。

【舌がんと口内炎の違い】

  1. 口内炎は小さくても痛いのが特徴ですが、初期の舌がんは痛みはほとんどありません。
  2. 舌がんのできやすいのは舌の縁の裏です。これに対し口内炎はどこにでもできます。
  3. 舌がんになる前には、舌の一部が白色や赤色が点在していたり、薄い白色の膜(白板症)が張っています。
  4. 口内炎は1~2週間で治りますが、舌がんは治らずに悪化する。

舌がんと口内炎を見分けるポイントはこの4つです。

舌がんはがん全体からするとわずか1%しかない病気ですが、2週間たっても治らない場合は癌の可能性もあります。自己判断しないで早目に病院を受診されることをおすすめします。

今回の記事は、舌がんと口内炎の違いについて詳しくお伝えしています。舌がんかもしれないと気になる場合は、一度ご参考にしてください。

舌がんと口内炎の違い

口内炎?舌がん?

口腔がんと口内炎は見分けがつかない

わたしの知人も頬の粘膜に口腔がんの腫瘍ができました。見た目は口内炎と変わりなかったので、放置していました。

ところが、数日たっても炎症は治らないので、歯科医院を受診し「口内炎治療」をして。歯の治療も受けていたので、毎回、口内炎治療も受けたのですが、症状は一向に改善しません。

その時、やっと歯医者さんも「おかしい」と首を横に振り、口腔外科のある病院で検査を受けたら、「悪性の腫瘍です」と告知されたのです。

こんな風に、口腔がんは歯科医院でも分からないことが多いそうです。口内炎と舌がんは症状が違うので、これから先を読まれてご参考にしてください。

早期舌がん

舌がんは、鏡を使って、患部を自分で見ることができるがんです。舌の両脇の部分にできることが多く、舌の先端や表面の中央部分ではあまりみられません。舌の裏側などの見えにくい場所にできることもあります。

引用:国立がん研究センター

早期舌がんのステージⅠは2㎝以下。ステージⅡになると、2㎝以上4㎝未満です。
癌が進行すると、できものが大きくなり違和感が出ます。ですから、2㎝から3㎝になるとお医者さんを受診されるケースが多いようです。ですが、もっと早く見つけることが出来ると、早くお医者さんにかかることができるので、早期発見が大事です。

口内炎の症状

  • 痛い
  • 1週間~2週間で治ってしまう
  • しこりがなく硬くない

舌がんの症状

  • 初期では痛みがない
  • いつまでも治らなく悪化する
  • しこりがあり硬い

自覚症状には、舌の硬いしこりやただれがありますが、痛みや出血があるとは限りません。舌の動きに対する違和感や舌のしびれがある、舌の粘膜に赤い斑点(紅板症)や白い斑点(白板症)ができている、口内炎が治りにくいなどの症状がみられることもあります。また、がんが進行した場合の症状としては、痛みや出血が持続する、口臭が強くなるなどがあります。
引用:国立がん研究センター

口内炎や舌がんになると口臭が強くなると言われています。特に舌がんなどの口腔癌は口臭が強いのですが、これは、癌が臭いということもあるのですが、歯周病や舌苔で口腔環境が悪いと癌になりやすいとも言われています。

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舌がんは痛みがない

舌裏の口内炎が痛い

口内炎は数ミリの大きさでも痛みを感じますが、初期の舌癌では痛みがなく、痛みを感じるようになるのは進行してからです。

舌がヒリヒリする、舌が痛いとすぐに舌がんと結びつける人がいますが、その場合は、舌痛症(ぜっつしょう)かもしれません。舌が痛くなる原因には、ドライマウスや神経的なものまであるので、下記の関連記事をご参考にしてください。

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舌がんはしこりがある

舌癌のしこり

口内炎は、舌癌と同じ舌の裏に出来ることが多いです。口内炎の場合は触れても固いしこりはありませんが、舌癌の場合は、「しこり」があるのが特徴です。

形と色

口内炎はくっきりとした円形または楕円形の形をしていて、アフタ口内炎では、外側が赤く内側が白いのが特徴です。しかし、舌癌(ぜつがん)の形は、いびつではっきりしていない等、良く観察すると口内炎と舌癌には違いがあります。

癌化する白板症

色に関しても、舌がんの場合は白と赤が点在していたり、白い膜が張っているようになっている白板症(癌化することがある)があります。

舌の表面が白い場合は、舌苔(ぜったい)が出来ているかもしれません。舌苔は病気ではありませんのでご安心ください。しかし、舌苔は口臭の原因になるので、舌清掃などで取り除くことをおすすめします。

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口腔がん・舌がんと口内炎の見分け方

口内炎と舌がんでは大きく異なるので、見分ける時のご参考にされてはいかがでしょう。

口内炎が2週間治らなければ注意

2週間も治らないよ

アフタ性口内炎の場合は、通常1~2週間で治ります。もし、「2週間以上、口内炎が治らない。」のなら、舌がんの可能性もあるので、早目にお医者さんに診てもらうことをおすすめします。

初期の舌がんは口内炎に似ており、耳鼻科や歯科、あるいは内科などでも「口内炎」と誤診を受けやすい傾向があります。処方された塗布薬を使用していても、口内炎のようなしこりが2週間近く治らないようであれば、舌がんを疑って病院に相談することをおすすめします。特に、舌表面がざらつき、しこりが触れるほどになっているときには注意したほうがよいでしょう。

出典:Medical Note口内炎のようなしこりが2週間近く治らない場合は注意

舌がんのできる部分

舌がんのできやすい場所

舌がんができやすいのは舌のふちや裏の部分で、特に舌の前部分にできやすいのです、しかし、癌(がん)は舌以外の粘膜にもできることがあるので、自己判断しないことが大事です。

口唇炎
口唇炎(口内炎の一種)

口内炎は、口の中、頬の内側、唇、舌、歯ぐきなどにできる炎症ですが、口蓋や喉にできることもあります。舌にできた口内炎は「舌炎」。唇にできた口内炎は、「口唇炎」とか「口角炎」と呼びます。どの口内炎も、食事をした時などに痛みをともなうのが特徴です。

人によっては、口内炎がいくつもできるケースもあります。

舌がひりひり痛むのは舌がん?

舌がヒリヒリする

舌がんの場合は、舌のふちに口内炎のような炎症ができるのが大きな特徴ですが、癌だと決めつけるのは危険です。

たとえば、舌に何もできてなくても、舌がヒリヒリと痛みを感じる「舌痛症」の場合があります。痛みが続く場合は、自己判断しないで口腔外科で診てもらうことをおすすめします。

口腔外科でも舌のヒリヒリが治らないことがあります。その場合に多いのは、重度の口腔乾燥と舌苔が原因になっているかもしれません。

舌が白いのは病気かもしれない?

舌苔が原因の場合は、舌苔を除去することと口腔を唾液で保湿することで解決できます。

水泡はがん?

私の体験ですが、ある日突然、舌の縁に紫色のできものが出来て気になっていました。大きな痛みはなく、歯に触れると少し痛いだけでしたのでそのままにしていました。

(舌の)粘膜下あるいは粘膜内に“水”が溜まると“水ぶくれ”ができます。この場合は、内容液の色により“水ぶくれ”の色が変化します。

引用:日本歯科医師会テーマパーク8020

舌のできものが気になると、舌が歯や入れ歯に触れないようにしていたのですが、そのできものの箇所で触っていたようです。
家族そろって夕飯の時です。焼酎のお湯割りを飲みながら、口内炎のことも忘れておかずを食べると「舌が痛い!」。舌の痛い箇所を指で触ると水泡が膨らんでいるのが分かりました。

舌の裏にできた水泡

看護師の娘に舌を見てもらうと、「癌かもしれないね。」と驚かされ、直ぐに鏡に直行。見ると、舌の縁に約1.5センチの紫色の水泡が出来ているのが分かりました。

ショックでしたが、それからも食事を続けていると、水泡が破れてしまい舌にくっ付きました。心配でしたが、翌朝見るとほとんど治癒していたのです。それから2~3日で完治したので安心できました。

舌に紫色の大きな水泡が出来たので不安でしたが、単なる口内炎でした。実は、この時に口内炎になった原因は、部分症義歯を入れていたからでした。舌の縁が常に、部分症義歯のクラスプやバー、義歯床の縁に触れていたことが口内炎になった原因だったのです。

癌化する病気

私の舌は治らない

・白板症(はくばんしょう):舌の一部が白くなる。50歳以上の男性に多く、癌になる確率は3%~6%

・紅板症(こうばんしょう):舌に鮮やかな赤い斑状のものができる。男女の差はなく50歳以上に多い。癌になる確率は40%~50%と高い。

・扁平苔癬(へんぺいたいせん):頬の内側にでき、網状に白くなる。50歳以上の女性に多く、癌になる確率は0%~3.5%と低い。

引用:デンタルアンサー口腔がん(ガン、癌)の5つの症状と予防法

「白板症」という病名は、ご存知ない方が多いのではないでしょうか。白板症は、口腔粘膜(舌や頬の粘膜)にできる白色の病変のことをいいます。

口腔白板症(はくばんしょう)とは、1978年WHOの診断基準によれば、口腔粘膜に生じた摩擦によって除去できない白色の板状(ばんじょう)あるいは斑状の角化性病変で臨床的あるいは病理組織学的に他のいかなる疾患にも分類されないような白斑と定義されています。

出典:兵庫県歯科医師会

白板症のがん化率は高い。また、病院で白板症と診断されていても、すでにがん化していることもあるようですので注意が必要です。

口腔白板症の癌化率は,海外では0.13~17.5%であり,わが国では3.1~16.3%である。口腔白板症の中には悪性化するものがあることや,白板症と診断されるものの中に既に癌化しているものがあることから,白板症は口腔癌の代表的な前癌病変とされている。

出典:日本癌治療学会 がん診療ガイドライン

早期舌がんの画像

早期の舌癌(ぜつがん)は、これからご紹介する画像のようなできものが多いようです。

この部分にできていないからといって、「舌がんではない。」と決めつけるのもよくありません。簡単に素人判断で決めないで、お医者さんに診てもらうのが一番良いです。

舌の裏にできた癌

舌の縁にできた癌

出典:笠井耳鼻咽喉科クリニック 自由が丘診療所

舌の縁にできた傷のような癌

出典:舌の病気・できもの辞典

舌の縁にできたデコボコした形の癌

出典:さくま歯科

舌癌のセルフチェック

舌癌のチェックをする医師

毎日、舌の状態を観察することで早期発見・早期治療につながります。今からご紹介する点をセルフチェックしてください。

  • 口内炎が2週間以上なおらない
  • 舌に白板症や紅板症ができ、白いとか赤くなっていないか
  • 治らないしこりはないか
  • いつまでも腫れが治らない
  • 舌粘膜のただれができて治らない
  • 舌にしびれや麻痺がある
  • 味覚障害になっている
  • 少しの刺激でも痛い
  • 舌を動かしにくい
  • 食べ物が飲み込みにくい

セルフチェックをして、一つでも気になる点があれば歯科で診てもらうようにしましょう。

まとめ

診察をうけましょう

舌がんと口内炎の違いについてお伝えしました。初期の舌がんと口内炎はよく似ていて、形や色など微妙に違いがありますが、大きな違いは「口内炎は10日程で治る」が、「舌がんは治らない」ことです。

ですから、いつまでも治らない場合には、一人悩まずに病院で受診されることが大事です。また、癌は早期発見と早期の治療が大切ですので、口腔がん検診を受けるようにしましょう。

また、若い女性に舌がんが増えています。そして驚くことに、舌がんや喉頭がんの死亡率が子宮頸がんの死亡率を超えたことです。堀ちえみさんが舌がんを公表し社会的に関心が高まりましたが、手術後も食事や会話が十分にできないのでリハビリも大変な病気です。

舌がんの直接的な原因は分かっていないのですが、喫煙や飲酒が間接的に影響するともいわれていますので、喫煙・飲酒もほどほどにすることが大事です。

それと、口内が不清潔であると舌がんだけではなく口内炎のリスクも高まりますので、毎日丁寧な口腔ケアが大切です。

【引用・参考文献】
日本口腔外科学会 口腔外科相談室
国立がん研究センター
厚生労働省 がん対策情報
厚生労働省 がん
日本癌治療学会 がん治療ガイドライン 口腔がん
日本口腔腫瘍学会学術委員会 舌癌取扱い指針
東京医科歯科大学 顎口腔外科学分野 舌がん
大阪医科大学 耳鼻咽喉科 頭頸部外科 口腔癌
国立がん研究センター がん情報サービス 舌がん
丹波篠山市 健康課
大阪大学大学院 医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線治療学教室

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