小林麻央さんが乳ガンで亡くなった記憶もまだ鮮明ですが、
ブレストヘルス(乳房の健康)へのと関心はとても高まっています。
そもそも、なぜ乳ガンになるのでしょうか?
その原因は女性ホルモンの一つ、エストロゲンが関与しています。
このエストロゲンの分泌量が多かったり、エストロゲンに長期間さらされていると、
乳ガンのリスクが高まることは知られています。
ですので、出産機会がない女性や、授乳経験がない女性は、
相対的にエストロゲンにさらされている期間が長いので、
乳ガンのリスクは高くなると言われています。
しかし、現代では妊娠・出産・授乳といった経験をしない方もたくさんいます。
その人たちの全てが乳ガンになっているかといえば、そうではありません。
乳ガンを発症する人もいればしない人もいます。
その違いはどこからくるのでしょうか?
肥満
飲酒・喫煙
ストレス
なども一因とされていいますが、
ここではもっと深刻な問題について考えたいと思います。
それが内分泌撹乱物質(Endocrine Disruptors)、いわゆる環境ホルモンの影響です。
内分泌撹乱物質は、撹乱するという文字通り、
偽エストロゲン(偽ホルモン)として振る舞い、エストロゲン受容体にくっつきます。
すると、あたかもエストロゲンが増えたかのように身体は錯覚するので
乳ガンとの関連が危惧されているのです。
では、内分泌撹乱物質にはどんなものがあるのでしょうか?
ダイオキシン
プラスチック類
化粧品(酸化防止剤:BHA)
日用品(洗剤、シャンプーetc.)
殺虫剤
印刷のインク
食品添加物(酸化防止剤:BHA、防カビ剤:OPP)
など
どれも私たちの身近にあり、使用頻度も高いものばかりです。
女性にとって化粧は身だしなみとしても切り離せないものですが、
化粧品に含まれている成分もまた、環境ホルモンとして悪影響を与えます。
このように、これらは体内に入ると、エストロゲンに似た作用をするのですが、
もう一つ問題があります。
これらの有害物質は身体の中で「炎症」を起こしてしまうのです。
組織が損傷を受けると、免疫系が作動し、結果炎症を起こします。
炎症はいわば、身体で起こる火事のようなものですから、
火を消そうと消火活動が始まります。
体内では、この消化を担うのがいわゆる「ステロイド」です。
ステロイドというと、アトピーの時に皮膚に塗って炎症を抑えたり、
喘息発作を抑えるのに使用するもので有名ですので一度は聴いたことがあると思います。
身体の中で炎症を抑えるこの天然のステロイド作用を持つものは、
抗ストレスホルモン(コルチゾール)
男性ホルモン(テストステロン)
女性ホルモン(エストロゲン)
があります。
つまり、環境ホルモン(内分泌撹乱物質)が体内に侵入し、炎症が起こると
エストロゲンも動員され、エストロゲンの分泌量が増えることになります。
これが、乳ガンの原因となっているのです。
よって、乳ガンの予防には、
環境ホルモン(内分泌撹乱物質)を極力避けることが必要です。
しかし100%排除することは不可能に近く、
ある程度の暴露は避けられません。
だから私たちは、身体に備わっている解毒システムを作動させる必要があるのです。
つまり、デトックス体質になることが、健康への近道となります。
*これらの内分泌撹乱物質が気になる方は、
これらにどのくらい暴露されているか調べる検査があります。